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妊娠とホルモンの関係(月経のメカニズム)
月経周期とは、月経の始まった日から次の月経が始まる前の日までの期間をいいます。個人差もありますが、一般にその期間は25〜38日ぐらいです。月経周期はその時のホルモン状態から、大きく4つに分けることができます。

卵胞期

卵巣の中には卵子のもととなる原始卵胞があり、これが脳下垂体の前葉から分泌されるFSHの刺激をうけ成熟卵胞に発育します。成熟卵胞からはエストロゲンが分泌され、受精卵にとってベッドとなる子宮内膜を増殖させます。
参考
月経が始まる前から、すでにFSHは卵巣の卵胞を刺激しています。原始卵胞から成熟卵胞に発育する過程において、顆粒膜細胞と内莢膜細胞の層が分離され、内莢膜細胞ではエストロゲンをつくる前駆物質(DHEAやデルタ4-アンドロステンジオン、テストステロンなどのアンドロゲン)が顆粒膜細胞に送られ、この層にあるアロマターゼという酵素によってエストロゲンとなります。
排卵がおこりにくい方は、この前駆物質からエストロゲンに変換されることが少ないため、アンドロゲン作用、すなわち多毛やにきびなどの男性化症状がでてくることがあります。

排卵

エストロゲンがある程度増えると、脳下垂体からFSHとLHが急激に分泌されます(LHサージ)。・・・自宅で簡単にできる排卵チェックは、おしっこのなかのLHのホルモンを調べます。このLHが最高に上昇した時点から約12時間後に排卵がおこります。
このLHサージによって、成熟卵胞から卵子が排出されます(排卵)。
排卵期の子宮頚管粘液は0.3〜0.4mlで、ピンセットで粘液をつまむと10cm以上に長くのばすことができる水鼻様になり、精子が上昇しやすい環境となります。
参考
排卵をおこすために注射するプロファシーやHCGは、このLHサージの代わりとして使用しています。体内でLHのホルモンが上昇していない時は、HCGの注射後約36時間後に排卵することが多いようです。ただ生体内のLHに比べHCGの効果は長く持続するため、HCGの注射が続くと卵胞の発育が悪くなったりすることがあります。

黄体期

排卵後の卵胞は黄体という組織になり、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌し始めます。この作用で子宮内膜はやわらかくなり、妊娠に適したふかふかのベッドのような状態になります。しかし妊娠が成立しなかった場合は、黄体の機能は次第に衰えて黄体ホルモンの量も少なくなります。
プロゲステロンがピークに達するのは、黄体の中間すなわち排卵後7日目あたりなので、この時期に血液検査をおこない10ng/ml以上を確認します。
参考
黄体の寿命は通常2週間であるため、月経周期が長い方は卵胞期が長いことになります。黄体期が10日間以内の場合は、黄体機能不全と呼びます。
人体内のホルモンで体温の上昇作用をもつものは、プロゲステロンだけであるため採血をしなくても基礎体温表でおよそ判断できます。

月経

黄体ホルモンの量が減ることにより、妊娠の準備を整えていた子宮内膜ははがれ落ち、血液と共に子宮口から排出されます。
参考
エストロゲンとプロゲステロンの分泌が低下して月経が発来します。この出血を消退出血と呼びます。ピルを飲み終わって2、3日後に出血するのも同じ機序です。
参考
正常月経周期における主要なエストロゲンは、エストラジオール(E2)です。エストロン(E1)も分泌されますが、エストロンは比較的作用が弱く、分泌曲線もエストラジオールに類似します。しかし、更年期における主なエストロゲンは、月経周期と異なりエストロンです。更年期では成熟卵胞はなくなって、細胞から分泌されるエストラジオールは少量となり、エストロンが主体となります。この時期のエストロンは、副腎由来のアンドロステンジオンが末梢の脂肪組織で変換されたもので、脂肪組織に比例してエストロンの量も増えます。やせてある女性に比べふっくらした女性に更年期にほてりなどの訴えが少ないのはこのためです。
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